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RFプラズマ支援型マグネトロンスパッタ源による金属薄膜形成
- RF誘導結合型放電(13.56MHz)をディスク状マグネトロンスパッタリング源に重畳することにより、成膜中の金属スパッタ粒子の電離促進を目的とするスパッタ成膜系を開発した。まず内部アンテナへのRF電力供給方式について検討を行った。その結果、アンテナ終端が直接接地されている従来のRF回路と比較して、容量性結合による接地を採用することにより、プラズマ電位の異常上昇が抑制されると共に、アンテナ高圧側に発生する誘導電圧の振幅が半減できることを示した。これにより、特に高RF電力供給時において問題となる異常放電が解決されると共に、従来法に比べて2~3倍高いプラズマ密度が得られた。
次にこれを用いてAl薄膜を形成し、成膜パラメータの制御性ならびに薄膜の特性について調べた。その結果、基板へのスパッタ粒子の入射束に対するイオンの入射束の比(輸送比)が、マグネトロンのみの場合は高々0.01程度までしか取れないのに対し、RFプラズマの重畳により、1以上の範囲まで成膜速度とは独立に制御可能となった。さらに輸送比1程度のイオン照射により、理論密度の99.4%に達するAl薄膜の緻密化とともに、結晶化の促進と配向性の制御が可能となった。また、Cu成膜実験を行った結果、低基板バイアスでは(111)方向に優先配向し、基板バイアスの増大と共に(110)配向に移っていく傾向にあることが明らかとなった。
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