大阪大学 接合科学研究所
レーザプロセス学分野

研究内容Research

私たちの研究室では、半導体レーザー、フェムト秒レーザー、ナノ秒レーザーや超微粒子ビームなどの様々なビームを用いたプロセス開発に関する研究を行っています。

研究業績(学生)はこちら

Research theme研究テーマ

  • 新機能材料のレーザ溶接・接合プロセスの開発と評価
  • レーザ溶接現象の解明と溶接欠陥防止法の開発
  • レーザと物質の相互作用現象の解明およびレーザによる切断・表面改質・除去加工法に関する基礎研究
  • レーザ表層加工技術の開発と表面機能化

Research content研究内容

レーザーアディティブマニュファクチャリング技術

レーザークラッディングによる高品質皮膜形成技術、青色半導体レーザーを用いた難加工材料(銅)の3D造形等レーザーを用いた金属積層技術の開発を行なっています。レーザー制御技術により精密なクラッディングが可能となりました。また青色半導体レーザーの高出力化および重畳技術の開発により銅の加工を実現しました。

銅クラッディング

銅の3D造形物
(ピラミッド)

銅の3D造形物
(うさぎ)

ロッドフォーメーション

フェムト秒レーザー加工

フェムト秒レーザーはパルス幅がフェムト秒オーダーのレーザーです。フェムトとは10-15という意味です。
つまり、1フェムト秒 は1000兆分の1秒です。私たちの研究室では主にパルス幅が150フェムト秒のレーザを使用しています。
このような短い時間では、1秒間で地球を7周半進むことのできる光でさえ髪の毛の約半分程度しか進むことができません。
このようなレーザーを用いることで、様々な興味深い加工を行うことができます。

チタン基板上のフェムト秒レーザー照射エリアに形成された周期構造

超微粒子ビーム

超微粒子を搬送ガスで加速し、高速で基板上に衝突させることで、常温で成膜を行うことが可能となりました。
圧電素子として使用されるチタン酸ジルコン酸塩、生体活性のハイドロキシアパタイトや光触媒として使用される酸化チタン皮膜を形成しています。

PZT:圧電材料
圧電素子

TiO2:光触媒
抗菌材料

HAp:生体親和性材料
人工歯根

半導体レーザー加工

半導体レーザーはYAGレーザーや炭酸ガスレーザ-と比べ発振効率が高いという特徴があります。
入熱条件を適切に制御することで、精密な加工が可能となりました。
研究成果として、髪の毛より薄い材料の溶接、5mmの厚板の曲げ加工やアルミニウム合金の溶接などを行ってきました。

50 μm厚ステンレス薄鋼板の溶接断面

5 mm厚SUS304鋼板の曲げ加工

アルミニウム合金の重ね隅肉溶接断面