大阪大学接合科学研究所 接合プロセス研究部門微細接合学分野(西川研究室)
(協力講座:工学研究科 マテリアル生産科学専攻 生産科学コース 微細接合工学講座)

大阪大学接合科学研究所
接合プロセス研究部門
微細接合学分野(西川研究室)
(協力講座:工学研究科 マテリアル生産科学専攻 生産科学コース 微細接合工学講座)

研究課題・概要

主な研究課題

  1. 先進微細接合プロセスの開発と評価
  2. 微細接合プロセスの現象解明と欠陥抑制
  3. はんだ付界面の微細組織制御とその組織解析
  4. CO2排出量削減に貢献する低温はんだ合金の開発
  5. 3次元ナノ構造を利用した高耐熱性接合部の構築
  6. 原子スケールシミュレーションによる界面接合機構の解明
  7. 接合部の特性予測に向けたマクロ-マイクロシミュレーション

最近の研究概要

1.低融点鉛フリーはんだ接合部の特性改善

 汎用のSn-Ag-Cu系鉛フリーはんだの場合、弱点の一つにSn-Pb共晶部はんだに比べて融点が高いことなどが挙げられプロセス温度の高温化が問題となっており、また接合対象部材に耐熱性の低い有機材料も多く含まれるようになったことから、接合プロセスの低温化が求められている。そこで、138℃の融点をもったSn-Bi共晶はんだなどに注目し、元素微量添加による特性改善などに取り組んでいる。

2.レーザなどの新たな熱源を利用したはんだ微細組織及び接合信頼性の評価

 エレクトロニクス製品の多様化にともないはんだ付などの微細接合プロセスへの要求も多様化している。従来型の多点一括接合用の熱源だけでなく、例えば半導体レーザなどの短時間局所加熱用の熱源などの要求も高まっており、はんだバンプをレーザ加熱した際のはんだ微細組織や衝撃特性の評価・向上などに取り組んでいる。

3.金属粒子やナノ構造化を利用した高温はんだ代替接合技術の開発

 パワーモジュールなどに使用される高Pb含有はんだ(Pb-5Sn, Pb-10Snなど)の有害物質フリー化が求められており、高温はんだ代替接合材料として表面をナノ構造化したインサート材料やマイクロサイズの金属粒子などを用いる新規焼結型接合技術の構築に向けた基礎研究を行っている。

4.原子スケールシミュレーションを活用したエレクトロニクス実装向け固相接合挙動の解明

 近年、半導体デバイスの小型化や高機能化が進む中、従来のはんだ付に代わり固相接合技術が注目されている。なるべく低温・短時間で接合を達成するためには、接合界面で生じる原子の移動の様子を理解することが必要不可欠である。固相接合界面に関連するさまざまな現象を再現・理解するための原子スケールシミュレーション(分子動力学法や第一原理計算)に取り組んでいる。

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